- 基本情報技術者を取得するメリットは何か
- 基本情報技術者を持っていると、就職や転職に有利?
- ペーパーテストの基本情報処理技術者試験を勉強してスキルアップになるの?
上記に当てはまる方向けに、IT業界で15年のキャリアを持ち、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験と高度試験を2種類合格した私が、基本情報技術者試験を取得するメリット、就職や転職に有利なこと、基本情報技術者試験を学ぶことでスキルアップにつながることを解説します。
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システム開発,クラウド構築,サービス企画まで幅広い経験を持つITエンジニア。当ブログでは、UiPathや資格取得のノウハウを発信します。profile詳細 / twitter:@fpen17
共通のメリット
立場によって資格取得メリットが異なるので、この章では立場によらない共通のメリット、次章で立場別のメリットを解説します。
IT人材の需要増
経済産業省が2019年に発表した「IT人材需給に関する調査(概要) 」では、2030年にIT人材が45万人不足するとされています。
IT人材が不足する理由は、
- AI、IoTの先端IT人材需要の増加
- DX推進で非IT会社がIT人材の採用増
- 従来のITは、システムの維持で継続的にIT人材が必要だから、需要は継続
のため、需要>>供給 の状態が続くからです。
当然、IT人材は奪い合いになるため、転職の選択肢は広がりやすく、年収も上がりやすい傾向にあります。
今後需要が増すITエンジニアの基礎力の証明として、基本情報技術者は、取得メリットが大きいです。
資格が失効しないから高コスパ
オラクル認定資格制度やシスコ技術者認定などのベンダー資格は、
- 有効期限が設定されている
- 特定バージョンしか認定しない
- 更新用の試験に合格しないといけない
など、資格維持にお金と時間がかかります。
「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」を除き、情報処理技術者試験の資格は、一度取ってしまえば失効しません。
個人が取得する資格としては、コスパが良いといえます。
就職や転職のアピール力強化

医師免許や弁護士資格は、持っていないと医師や弁護の仕事を出来ません。
しかし、情報処理技術者試験の資格は持っていなくても、ITの仕事を出来ます。
では、資格は不要かと言われれば、NOと断言します。
就職や転職の履歴書、社内でやりたい仕事に手を上げる時、フリーランスで仕事を得る時に、自分のスキルや実績をアピールして、転職や仕事を獲得します。
資格がなければ、経験とスキルのみでアピールすることになります。しかし、資格があれば、経験とスキル+資格でアピールポイントを底上げすることが出来ます。
どんなに仕事が出来る人でも、仕事がもらえなければ、実力を発揮することが出来ません。
就職や転職時の自分のアピール力強化に、資格取得は有効です。
ITの基礎知識は陳腐化しない
最近は、AIやIoTがもてはやされていますが、時代によって流行のテクノロジーは変わります。
しかし、IT(インフォメーションテクノロジー)の基礎は、変わりません。
私がIT業界で働いた約15年の間、新しい製品やサービスは色々登場しました。しかし、コンピュータの基本的な概念は変わっていません。
情報処理技術者試験の勉強と受験を通して、陳腐化しないITの基礎を固めるのは、遠回りのようで一番近道なスキルアップ方法です。
資格取得でスキルを底上げ
IT関連の実務に携わることで、スキルは向上します。
しかし、特定分野のスキルは高いけど、それ以外はさっぱりなど、スキルに偏りが生まれやすいです。
現在のエンジニアは、複数分野のスキルを求められる機会が多くなってきています。
得意分野を持っていて、さらにプログラミング、インフラ、ネットワーク、セキュリティ、データ分析など、幅広いレイヤーの知識と経験を持てば、引き合いの多いエンジニアになれます。
基本情報技術者試験のテストは良く出来ているので、勉強と受験を通して、不得意な分野のスキルの底上げに効率的に行えます。
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立場別のメリット
この章では、
- 学生
- IT業界で働く20代前半
- IT業界で働く20代後半以降
- IT業界へ転職したい20代
- IT業界へ転職したい30代以降
に分けて、立場別に基本情報技術者試験の取得メリットを解説します。
学生
学生の方は、就職活動面で、基本情報技術者試験を取得するメリットが大きいです。
2022年以降、就職活動は通年採用に移行されます。通年採用になるため、インターシップを通した採用活動がより活発になると予想されます。
基本情報技術者試験の資格を持っている学生は、意欲の高い、基本的なITスキルを持った人材として判断され、インターンシップや採用試験に通りやすく、就職活動の選択肢が増えると考えられます。
IT業界で働く20代前半
IT業界で働き始めたばかりの20代前半の方は、ITスキルの底上げと、社内から自身への評価向上のため、基本情報技術者試験を取得するメリットは、十分にあります。
IT業界で働き始めてから、遅くとも2年以内には基本情報技術者試験に合格しておきたい所です。
3年目以降で、基本情報技術者試験を持っていないと、逆に仕事がきちんと行えるのか疑問に思われ、評価を下げてしまう恐れがあります。
IT業界で働く20代後半以降
IT業界で働く20代後半以降の方は、ITスキルの底上げのため、基本情報技術者試験を取得するメリットはあります。
ただし、IT業界で数年以上の業務経験があれば、基本情報技術者試験の知識は、持っていて当たり前です。
基本情報技術者試験に合格しても、そこまでアピールポイントになりません。
IT業界へ転職したい20代
未経験でIT業界に転職したい20代の方は、基本的なITスキルの習得のため、基本情報技術者試験を取得するメリットは、十分にあります。
また、基本情報技術者試験の資格は、転職時のアピールポイントになります。
一般に転職での未経験&ポテンシャル採用は、20代&なるべく若い方が良いと言われます。
[基本情報技術者試験の資格保持]より[若さ]を重視する企業の方が多いと考えられますので、基本情報技術者試験の勉強と並行して、IT業界への転職活動も行うと良いです。
IT業界へ転職して実務経験を積みながら、基本情報技術者試験を勉強する方が、効率よく合格出来ます。
IT業界へ転職したい30代以降
未経験でIT業界に転職したい30代以降の方は、基本的なITスキルの習得のため、基本情報技術者試験を取得するメリットはあります。
しかし、30代以降での転職は実務経験が問われるので、IT未経験で基本情報技術者試験を持っているだけでは、厳しいと考えられます。
所属している会社の中で、
- 自社の社内ITシステムを保守するグループへ異動を希望する、
- 現場主導のRPAの導入があれば、開発者に手を上げる
が可能であれば、そこでITの実務経験を積み、基本情報技術者試験に合格すると良いです。
ITエンジニアとしての足掛かりが出来るので、実務経験と資格を持った状態で、IT業界への転職活動を行えます。
効率的な勉強方法
基本情報処理技術者試験は、一般にIT未経験者で200時間、IT経験者や情報系出身者で50時間の勉強時間が必要です。
IT業界経験者・情報系出身は、ある程度ITの知識があるので、過去問が掲載されている問題集を繰り返し勉強すればOKです。
ただし、過去問の回答を理解できない場合は、オンライン講座か参考書を利用すると良いです。
IT業界未経験・情報系以外出身者は、ITの知識がほとんどないので、過去問の解説を読んでも理解するのが難しい可能性があります。
過去問の回答の解説を読んで理解できない場合は、オンライン講座を利用するか参考書で勉強することをおすすめします。
過去問を利用した勉強方法
情報技術者試験は、過去問の類似問題がよく出ます。
数年分の過去問を以下順で、
- 基本情報技術者試験の過去問を解く
- 答え合わせをして、間違えた部分を中心に正解の解説を理解する
- 間違えた問題をもう一度解く
繰り返し学習すると良いです。
ここで重要なのは、正解した問題は、解き直さなくてよいことです。
正解した問題は、何度解いても正解出来る確率がかなり高いからです。
逆に、間違える問題は、何度でも間違えます。
間違えた問題を繰り返し解く方が効率的に正解率を伸ばせます。
午前免除制度を利用して段階的に勉強
午前免除制度を利用することで、午前の学習⇒午前の試験、午後の学習⇒午後の試験と、試験間隔を空けられるため、午前と午後の学習を集中して取り組めます。
午前免除制度は、IPAに認定された講座を受講し、修了試験に合格する(修了認定の基準を満たす)ことによって、基本情報技術者試験の午前試験が免除される制度です。
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アプリを利用してすきま時間で勉強
なかなかまとまった勉強時間を作れない方は、アプリを使ってすきま時間を活用して勉強すると良いです。
おすすめは、スマホアプリで動画→ミニテストの流れで復習しながら学習を進められる「【スタディング】スマホで学べるオンライン資格講座(基本情報技術者)」です
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オンライン講座を利用して勉強
ITの知識を一から学びたい方は、オンライン講座で体系的に学習すると良いです。
おすすめは、コンピュータの概念から説明してくれるUdemyの「~始めから効率よく学ぶ~ 基本情報技術者試験 最速 合格講座」です。
ITの基本的な概念を学べて、基本情報処理の午前・午後の試験にも役立ちます。
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まとめ
- 就職や転職時のアピール力強化に資格取得は有効
- 基本情報処理技術者試験の勉強は、スキルの底上げになる
- 学生、20代、30代にそれぞれ基本情報処理技術者を取得するメリットあり
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