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【概要説明】UiPath Automation CloudはUiPathが提供するOrchestratorを含むクラウドサービス

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UiPath Automation Cloudは、2019年にリリース(※1)されて、年々機能が拡張されています。

UiPath Automation Cloudは、メインサービスのOrchestratorだけでなく、Robots、Studio、AI Computer Vision、Document Understanding、Data Service, Apps, Action Center、UiPath Automation Opsが使用できます。

また、UiPath Automation Cloudのライセンスは、個人や小規模なチームが無料で使える「UiPath Automation Cloudコミュニティ版」、エンタープライズ向け有料版の「UiPath Automation Cloudエンタープライズ版」の2種類存在します。

※1 リリース時の名前はUiPath Cloud Platform

この記事では、UiPath Automation Cloudのライセンスと各機能の概要を解説します。

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UiPath Automation Cloudとは

UiPath Automation Cloud は、UiPath社が提供するクラウドソリューションです。

UiPath Automation Cloudでは、以下機能を使用できます。

  • プロセスやリソースの一括管理
  • ロボット環境のデプロイ、ロボットの管理、スケーリング
  • ライセンスの管理、複数テナントの追加、これらのサービスへのユーザーのアクセス権の管理
  • Orchestrator サービスにアクセスして、ロボット、ロボット グループ、マシン、プロセスを作成したり、ジョブを実行したり、スケジュールの作成が可能

UiPath Automation Cloud には、個人や小規模なチーム用の無料のCommunity版、エンタープライズ規模向けのEnterprise版の2つのプランがあります。

UiPath Automation Cloudのメリット

  1. 簡単でスムーズな開始
    クラウド アカウントにサインインして URL を選択するだけで、すぐに Orchestrator の機能を使用でき、セットアップは不要です。
  2. 低コスト、ITインフラ不要
    自動化のための専用 IT インフラストラクチャに投資する必要がなくなり、総保有コストを抑制できます。※ただし、ロボット数が多い環境であれば、自社で構築した方がコストを抑えられるケースもあります。
  3. コラボレーション
    自身のクラウド アカウントに参加するようユーザを招待し、ユーザと連携して働くことができます。ユーザのアクセス権はサービスごとに管理できます。
     
  4. 運用環境をすばやく開始
    UiPath Studio でプロセスを作成し、UiPath Automation Cloudへアップロードして実行準備が整えば、ロボットを実行できる環境が整います。
  5. ライセンスの自動アクティベーション
    Orchestrator ライセンスは、特定のライセンス プランに登録したときに UiPath によって自動的にアクティベーションされます。Robot と Studio は、UiPath Automation Cloud のサービスに接続されると自動的にライセンスが付与されます。
  6. ひと目でわかるライセンスの使用状況
    ライセンスの使用傾向、ロボットの種類ごとのライセンスの配布、サービスごとのロボットの使用傾向などの情報が表示されます。
     
  7. 必要に応じて簡単に規模を拡大
    ライセンスは必要なだけ、簡単に追加購入できます。規模拡大時のテナントやサービスの作成は数回のクリックのみで完了し、IT 部門の関与も最小限に抑えられます。
  8. 新機能へすぐにアクセス
    最新版へのサービスのアップグレードは UiPath が自動で行います。
  9. 変更の確認
    組織におけるすべての変更が記録された監査ログで、組織内で行われたことを追跡できます。

機能一覧とライセンス

UiPath Automation Cloudコミュニティ版とエンタープライズ版の比較

UiPath Automation Cloudコミュニティ版UiPath Automation Cloudエンタープライズ版
想定利用者個人や小規模なチーム用エンタープライズ企業
利用期間制限なしで無料 (利用条件を見る60日間の無料トライアル(以降有料)
Automation Cloud Robots500 Robot Units /月購入数(12,000 Robot Units /月)
Attended Robots2台購入数(無料トライアル中は5台)
Unattended Robots1台購入数(無料トライアル中は5台)
StudioまたはStudioX2購入数(無料トライアル中は5)
Orchestratorを含むテナント1無制限(無料トライアル中は5)
AI Computer Vision制限付き全機能
Document Understanding制限付き全機能
Data Service, Apps, Action Cente含まれる含まれる
サポートUiPath Forumカスタマーサポート
テナントのリージョンヨーロッパのみヨーロッパ、アメリカ、日本、カナダ、オーストラリア
その他利用いただけるサービスAI Center, Insights, Automation Hub, Task Mining
利用リンクAutomation Cloud コミュニティ版を利用するAutomation Cloud エンタープライズ版を無料でトライアルする

各機能の概要説明

Automation Cloud Robots

Automation Cloud Robotsには、UiPath 側が管理するMicrosoft Azure 仮想マシンのロボットが稼働する「Automation Cloud™ ロボット – 仮想マシン」と、UiPathにてサーバーレスでロボットを稼働させる「Automation Cloud™ ロボット – サーバーレス」があります。

自前でロボットの環境を用意する必要がないことが、Automation Cloud Robotsの最大のメリットです。

また、Automation Cloud Robotsを自社のネットワークへアクセスさせる場合は、VPNを構成する必要があります。VPNは、「Cloud ロボットの VPN を構成する」の手順で構築することができます。

Attended Robots と Unattended Robots

UiPathには、Attended または Unattended と 2 種類のロボットが存在します。

Attended Robotsは、人間が手動でロボットを実行させます。

Unattended Robotsは、Orchestratorからの命令(手動またトリガー)でロボットを実行させます。

Attended RobotsとUnattended Robotsの比較

Attended RobotsUnattended Robots
最適な用途個々のユーザーによる小規模で反復的な作業の実行支援長いプロセスまたはオートメーションの実行。人間の介入は不要
動作のしくみユーザー、または特定のユーザー イベント (例: 入電) によりプロセスをトリガーユーザーに依存せず、Orchestrator で制御してプロセスをトリガー
動作する場所ユーザーが日常業務を実行するのと同じマシンOrchestrator に接続されている任意のマシン。通常は専用のマシンを使用

StudioまたはStudioX

UiPath Studio は、プログラミング経験ありの方向けの人を対象としたロボット開発ツールです。

UiPath StudioXは、コーディングの経験がほとんどない、またはまったくないビジネス ユーザー向けのロボット開発ツールです。

StudioとStudioXの違い

UiPath StudioUiPath StudioX
ユーザータイプRPAデベロッパー
(システムエンジニア)
ビジネスユーザー
(業務ユーザ)
コーディングスキルプログラミングの経験ありノーコード
(プログラミング経験なし)
ワークフローの種類シークエンス、フローチャート、ステートマシン、テストオートメーションシークエンス
(上から下へ順に処理されるシンプルなワークフロー)
プロジェクトの規模プロジェクトごとに複数のファイル単一のファイル

エフペン

UiPath Studioは、複雑な処理を行うロボットを作成できますが、ある程度のプログラミング知識が必要です。

ラッコくん

UiPath StudioXは、プログラミング経験がない方向けが、簡単な処理を行うロボットを作成するのに向いています。

Orchestratorを含むテナント

UiPath Orchestrator は、ロボットを統合する Web アプリケーションです。

有人オートメーションでは、Orchestrator はパッケージ バージョンを一元管理し、適切なバージョンのパッケージがロボットに配信され、実行されるようにします。

無人オートメーションでは、Orchestrator で無人実行をその場で開始するか、トリガーを使用してあらかじめ設定された方法で開始することができます。

UiPath Orchestrator は、どのデプロイ オプションでも基本的には同じ機能を利用できます。ただし、若干の違いもあります。

・クラウドのデプロイ
 ・UiPath Automation Cloud の Orchestrator サービス

・オンプレミスのデプロイ オプション
 ・スタンドアロンの Orchestrator
 ・UiPath Automation Suite 内の Orchestrator サービス

機能と挙動の違い

クラウド版(UiPath Automation Cloud)のOrchestratorの動作オンプレミス版のOrchestratorの動作
API 認証基本認証の代わりのトークン、OAuth フローを利用できます。基本認証、OAuth フローの機能を使用できます。
ライブラリ フィードライブラリをテナント レベルでのみパブリッシュできます。テナント間でライブラリを共有するにはカスタム フィードを使用します。ライブラリをホスト・テナント両方のレベルのフィードでパブリッシュできます。
パスワードの複雑さの設定既定では、ユーザーが Automation Cloud に登録してアカウントを作成するときに設定するパスワードは、特定の要件を満たしている必要があります。その要件を変更することはできません。オンプレミス版 Orchestrator の管理者は、ホストや組織のパスワードの複雑さを管理できます。

AI Computer Vision

AI Computer Visionは、ニューラル ネットワークに自動化中のウィンドウの画像を送信し、画像が解析された結果を UI 要素として特定します。

主に、Citrix マシンなどの仮想デスクトップ環境での自動化向けに作成されたものであり、セレクターが存在しない/信頼性に乏しいという問題を回避します。

AI Computer Vision アクティビティを使用するには、Automation Cloud から入手できる API キーが必要で、ワークフロー作成時にComputer Vision の設定で使用します。

Document Understanding

Document Understanding は、PDF、画像、手書き、スキャン画像などからドキュメントの構造を抽出して分類し、分類したドキュメントごとにロボットで異なる処理を行います。さまざまなドキュメントから情報を分類して抽出し、単一のワークフローを作成することで、データ抽出プロセスをできるだけシンプルにします。

ドキュメントには、多くのレイアウトと形式があります。固定様式であるか構造化されていない様式であるか、手書き、チェックボックス、署名が含まれているか、回転、歪みがあるか、解像度が低いかなどに関わらず、Document Understandingを使用することで、UiPath Robots はドキュメントを処理できます。

AIで即座に利用開始し、時間の経過とともに精度を向上する事前にチューニングされた機械学習モデルを活用して、​AI 搭載ロボットを強化します。

ビジネスの需要に合わせてカスタムモデルを学習させるには、​​UiPath AI Center​を使用します。

Data Service

UiPath Data Service は、 RPA プロジェクトにおいて、コードの要らないデータ モデリングやストレージを可能にする強力で永続的なデータ ストレージ サービスです。

データのサイロ化、セキュリティ問題、再利用できないデータ スキーマなどの課題を解消します。デベロッパーは UiPath Platform全体で必要となるデータ、変数、ツールに、シンプルかつ簡単で生産性の高い方法でアクセスできます。

複数の自動化プロセス間でシームレスにデータにアクセスし再利用が可能で、自動化プロセスごとに、社内のシステム間の接続を設定する必要はありません。

デスクトップやその他の場所にあるデータを中央リポジトリ(UiPath Automation Cloud)へ移動します。ロールベースのアクセス制御を使用して、データを必要とするユーザーに渡し、必要としないユーザーからは保護します。

Apps

UiPath Apps は、ユーザー エクスペリエンスにカスタム アプリケーションを構築・共有できる、ローコード アプリケーション開発プラットフォームです。

UiPath Apps を使用すると、オートメーションの機能を活用してカスタム ビジネス アプリケーションをすばやく構築し、その基盤になるクラウドやオンプレミスのシステムのデータに接続できます。

UiPath Appsの構築に使用する UiPath App Studio では、データへのアクセスや更新に対応する豊富なコントロールや、複雑なビジネス ニーズに対応する条件ロジックを使用できます。

UiPath Apps上でユーザーがアプリケーションを実行すると、指定のロボットでジョブが開始されます。

Action Center

Action Centerは、自動化に含まれている人間が行うべき決定(承認、エスカレーション、例外など)をロボットから人間にパスし、再びロボットに戻すことが出来る機能です。

Action Centerを利用するためには、プロセスの開始と停止や人間とのやり取りを処理できるロボットを開発する必要があります。 UiPathのロボットは、作業を停止・再開し、担当者に引き渡し、ジョブを再び引き取る時間まで別のタスクを効率的に処理し続けることができます。

AI Center

AI Center は、AI学習モデルを誰でも簡単に利用できるサービスであり、多種多様なAIをビジネスの現場においてエンドツーエンドで利活用するための基盤、“マルチAIプラットフォーム”として利用されることを想定した機械学習オペレーション製品です。

AIモデルを選定・実装し、UiPath Studio/Studio Pro上でAIモデルをドラッグ・アンド・ドロップでワークフローへ組み込める状態にすることはもちろん、それぞれのモデルを誰がいつ利用したかを管理・監視すること、バージョン管理を行うことが可能です。

また、Action Centerと組み合わせて利用することにより、AIモデルが曖昧又は間違った回答を返した際に、人間の判断を介在させることで正しい回答に置き換えると同時に、これを新しいデータとしてAI Center上に格納し、AIモデルを再学習させ、精度を向上させることができます。

AI Centerをプラットフォームとして活用することにより、多様なAIモデルを簡単に利用開始でき、実装、再学習、管理・監視までを実現できます。

Insights

Insights は Orchestrator に組み込まれる分析ソリューションです。Orchestrator に蓄積されているロボットの利用状況、プロセスの実行履歴などのデータをベースに、RPAの運用/管理に必要な状況の把握、ビジネス判断に必要となる成果の可視化を実現する分析を提供します。

具体的に下記のような視点で役立つ情報が提供されます。

  • 自動化パフォーマンスの監視、測定、予測
  • RPA 展開状況の最適化
  • 自動化による ROI 効果の測定
  • ビジネスオーナーへの報告
  • 自動化プロジェクトに対する投資戦略の策定

Automation Hub

Automation Hub は、自動化案件のライフサイクルの管理、自動化による効果の試算、コンポーネントやドキュメントの共有といった RPA 推進体制の構築に役立つ機能です。

  1. 自動化のパイプラインを一元管理し、社内のあらゆる人から集めた素晴らしいアイデアを、従業員全員のメリットとなる自動プロセスに変えます。自動化による効果に基づいた優先順位付け、すばやい開発、ビジネスインパクトの測定を実現します。​
  2. アイデア提供者、シチズンデベロッパー、ユーザーから自動化する業務プロセスのアイデアを集めます。​Process MiningとTask Miningの統合を使って、AI技術により、自動化可能な業務プロセスの発見を実現します。​
  3. 自動化のアイデアを一元管理して、優先順位付け一箇所で、自動化する業務プロセスのアイデアから開発までのすべてをトラッキングします。
  4. 自動化プロセスの複雑さを視覚化し、コストを見積もり、投資対効果 (ROI) を予測できます。
  5. Task Capture を実行してプロセスを文書化します。ビジネスアナリストやデベロッパーが自動化をすぐに開始できるように、業務プロセスを文書化し、PDD または XAML ファイルとしてエクスポートします。
  6. シチズンデベロッパーが開発した自動化プロセスを社内の他のユーザーが使えるように共有し、管理します。

Task Mining

UiPath Task Mining は、自動化の機会発見サービスです。各ユーザー アクション (マウス クリック、キーストローク) のスクリーンショットとログ データで構成される従業員のデスクトップ データを収集し、機械学習モデルを実行してデータを分析し、自動化の可能性が高いプロセスのリストを提案します。

Task Mining は、許可されたアプリケーションで行われるタスクのみをキャプチャーします。データのアップロードと転送は暗号化され、プライバシーポリシーよってコンプライアンスに準拠した意思決定が可能になります。

まとめ

  1. UiPath Automation Cloud は、UiPath社が提供するクラウドソリューションです。
  2. UiPath Automation Cloud には、個人や小規模なチーム用の無料のCommunity版、エンタープライズ規模向けのEnterprise版の2つのプランがあります。
  3. UiPath Automation Cloudの主な機能はOrchestratorです。他にもAI Computer Vision、Document Understanding、Data Service, Apps, Action Cente、AI Center, Insights, Automation Hub, Task Miningの機能があります。

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