- RPAエンジニアはどんな仕事?
- RPAエンジニアに必要なスキルは?
- IT未経験でもRPAエンジニアになれるの?
上記の疑問を持つ方向けに、RPAの開発や運用に携わる私が、RPAエンジニアの
- 仕事内容
- 必要なスキル
- 将来性
- IT未経験でもなれるのか
について丁寧に解説します。

システム開発,クラウド構築,サービス企画まで幅広い経験を持つITエンジニア。当ブログでは、UiPathや資格取得のノウハウを発信します。profile詳細 / twitter:@fpen17
RPAとは何か
RPAは「Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語です。
RPAとは、ソフトウェア(アプリ)として稼働するロボットが、決められたシナリオに沿って作業や業務を行う仕組みのことです。
詳細は、以下記事を参照してください。
関連記事 【初心者向け】RPAとは? AIやDXとの違いを含めて一から解説
RPAエンジニアの仕事
企業がRPAを導入する際は、主に以下の順で進めます。
- RPAコンサルタントが、RPA導入計画の策定、適用業務の選定、RPAツールの選定
- RPAエンジニアが、RPAの開発と運用・保守
- RPAエンジニアが、非エンジニアへRPA開発をトレーニング
RPAコンサルタントの仕事
RPAコンサルタントは、主に会社全体のRPA導入計画策定、RPAツールの選定、RPA化の業務選定、RPA化後の効果測定を行います。
具体的には、アンケートやヒアリングなどで、RPAに向いている業務、向いていない業務を洗い出し、想定の効果算定を行います。
企業規模、RPA化対象の業務内容、想定ロボット台数に応じて、使用するRPAを決定します。
RPA導入後、最初に想定した効果測定通りか、課題はないかを確認します。
RPAエンジニアの仕事(開発・運用・保守)
RPAエンジニアは、主に以下順で開発・運用・保守を行います。
- 業務担当者からRPA化対象の業務ヒアリングを行います。
- RPA化対象の業務で、RPAが行う部分と人が行う部分を分けて、RPA導入後の業務フローを作成します。
- RPAの開発を行います。
- 業務部門が開発したRPAを使用して、問題や改善があれば、RPAの修正を行います。
RPAエンジニアの仕事(トレーニング)
RPAの導入が進むと、RPAの開発を都度、RPAエンジニアへ依頼するとコストが高いため、業務担当者自らRPAを作成したいニーズがあります。
RPAエンジニアは、非エンジニアの業務担当者へRPAの開発スキルのトレーニングを行う仕事もあります。
PRAエンジニアに必要なスキルセット
一般的なシステム開発手法の一つであるウォーターフォールモデルでは、要件定義→設計→プログラミング→テスト→システム移行→運用・保守の順で、開発を進めます。
RPAの開発は、1週間~2か月程度で、上記の要件定義~運用・保守まで行うことが多いです。
各工程で行う仕事内容と必要スキルは下記表の通りです。
行程 | 仕事内容 | 必要スキル |
要件定義 | 業務担当者から業務内容をヒアリングし、ロボット化範囲を決める。 | ・ロボット化する業務の知識 ・RPAの(不)得意なことの理解 ・業務担当者の要望を引き出すヒアリング力 ・要件をドキュメントに書き起こす力 |
設計 | 人間が行う業務、ロボットが行う業務について、フローや設計書を作成する。 | ・設計書作成力 ・プログラミング力(ロジカル力) |
プログラミング | 設計書を元にRPAを開発する。 | ・RPAツールの開発スキル ・OS、Webシステム、クライアントシステム、ネットワーク、データベースなどRPAを動作させる環境すべての知識 |
テスト | テストの観点をもとにテスト設計書を作成し、開発したRPAに対して、テストを行う。 | ・テストの観点、設計書の作成スキル ・テストの実施スキル |
システム移行 | 開発したRPAを本番環境へ移行する。 | ・開発したロボットを本番環境へ移行するスキル |
運用・保守 | 開発したRPAの不具合や改善要望に対して修正を行う。 | ・RPAの開発スキル ・OS、Webシステム、クライアントシステム、ネットワーク、データベースなどRPAを動作させる環境すべての知識 |
IT未経験にRPAエンジニアはおすすめ
IT未経験者にRPAエンジニアは、以下3点の理由でおすすめです。
業務経験が役に立つ
RPAは、業務のすべてまたは一部をロボットに置き換えます。
RPAに置き換える業務経験があれば、要件定義時に業務担当者の要望をスムーズにヒアリングできます。
また、単純に業務をRPAに置き換えるだけでなく、業務の改善も提案すれば、より価値のある人材になれます。
ノンプログラミングで作れる
一般的にプログラミングは、Python、Java、PHPなどのプログラミング言語を使って、コードを書きます。
IT未経験者に、プログラミングコードは、敷居が高くとっつきにくいです。
しかし、RPAはフロー図でロボットを作るので、プログラミング初心者にやさしいと言えます。
システム開発工程を一通り経験できる
RPAの開発は、システム開発工程の「要件定義→設計→プログラミング→テスト→システム移行→運用・保守」を一通り経験できます。
システム開発の工程を一通り経験することで、RPA以外の開発に参画する場合に、開発の流れが分かることがメリットになります。
RPAエンジニアの将来性
RPA市場は今後拡大
各業界の市場調査を行っている矢野経済研究所の「RPA市場に関する調査を実施(2020年)」によると、RPA市場規模は事業者売上高ベースで
- 2019年度:529億7,000万円(前年度比56.7%増)
- 2020年度:729億円(前年度比37.6%増)
- 2021年度:1020億円(前年同月比39.9%増)
- 2022年度:1285億円(前年同月比26.0%増)
- 2023年度:1520億円(前年同比18.3%増)
と堅調に推移すると予想されています。
RPA市場が拡大することで、RPAエンジニアの需要も増えることが見込まれます。
RPAエンジニアの年収はSEの標準程度
求人ボックスのRPAの仕事の年収・時給・給料情報によると、RPAの仕事の平均年収は567万円、正社員のボリュームゾーンは497〜603万円です。※2021年1月6日時点
システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料情報の平均年収が494万円ですので、RPAの仕事の方が、やや高いと言えます。
RPAエンジニアの求人数は、そこそこ多い
求人に特化した検索エンジンindeedと求人ボックスで、RPAとメジャー言語エンジニアの求人数は、下記表の通りです。
検索ワード | indeed | 求人ボックス |
RPA | 4,354件 | 8,567件 |
RPAエンジニア | 3,001件 | 4,381件 |
javaエンジニア | 20,488件 | 42,270件 |
PHPエンジニア | 11,514件 | 22,241件 |
Pythonエンジニア | 6,453件 | 16,894件 |
※2021年2月4日時点
RPAツールは何を選べばよいのか
MM総研の「RPA国内利用動向調査2020」調査で、対象のRPAは17製品と数が多いです。
マイナーなRPAツールは、求人が少なくなるため、メジャーなRPAツールを選択することを推奨します。
MM総研の調査で、導入者社数や浸透率が高いRPAツールは、UiPath、WinActor、Bizroboです。
私は、ガートナーのマジック・クアドラントというIT業界では超有名な市場レポートで高い評価を得ており、今後もRPA市場を牽引するであろうUiPathをおすすめします。
詳しくは以下記事を参照してください。
関連記事 キャリアアップにおすすめのRPAツール
RPAの勉強方法
「必要なスキルセット」の章で紹介した通り、RPAエンジニアには、RPAの開発以外にも様々なスキルが求められます。
独学で身につけられるスキルは、RPAツールの開発スキルとITの基礎力です。
RPAツールの開発スキルを向上させる
UiPathであれば、無料で利用できるライセンスと学習コンテンツが存在します。
以下の記事を参考に、開発ツールのUiPath Studio(無料版)をインストールの上、無料のオンライン学習サービスで学ぶことをおすすめします。
関連記事 無料で使えるUiPath Studioのインストール方法
関連記事 無料のUiPathアカデミーで、UiPathを効率よく学習
ITの基礎力を向上させる
RPAツールの学習だけを行った場合、ITの基礎力が足りないため、実戦で思うようにRPAを作成出来ず、行き詰まることが多いです。
ITスキルの底上げ、資格取得によるキャリアアップを目的に情報処理技術者試験の資格を取得することをおすすめします。
ITエンジニアを目指す方は、基本情報技術者を取得すると良いです。
関連記事 【基本情報技術者試験】概要、出題範囲、試験時間、合格率を解説
PRAエンジニアへ転職
転職でRPAエンジニアになる
IT未経験の方
IT市場は人手不足のため、IT未経験でも、RPAエンジニアになれます。
ただし、IT未経験で転職する場合は年齢(若さ)が重要なので、早い段階でキャリアチェンジすることをおすすめします。
IT業界、20~30代に強い転職エージェント
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※10代~20代の第二新卒、既卒向けのエージェント
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※転職を少しでも考えいるのであれば、登録した方が良いエージェント。
IT経験者の方
RPA未経験だけど、ITの業務経験がある場合は、問題なく転職できます。
プログラミング経験がある方は、プログラミングや顧客との折衝の業務経験を軸に転職活動すると良いです。
プログラミング未経験者は、プログラミング経験者と比べてRPA開発スキルの上達が遅い傾向があるので、転職活動において何かしらの強みがある方が望ましいです。
例えば、
- 今までのキャリアにおいて経験した要件定義や運用・保守の実績
- マネージメント経験
- 転職候補先で使用しているRPA開発ツールを学習しておく
などの強みが挙げられます。
転職活動は、専門知識のある転職エージェントと相談しながら進めるのがおすすめです。
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※転職を少しでも考えいるのであれば、登録した方が良いエージェント。
いきなり転職エージェントと相談するのは気が引ける、、、という方は転職サイトに登録して、自分のペースで転職活動を進めると良いです。
転職サイト
・転職サイトのリクナビNEXT | 圧倒的な求人数
※リクルートエージェントとは、別のサービス。転職サイト最大手
・マイナビ転職 | 地方の求人に強い
※未経験でも応募できる求人が多い
社内RPAプロジェクトへ参加してRPAエンジニアになる
最近は、自社にRPAを導入する企業が増えています。
もし、自分の部門でRPAを導入する話があれば、手を上げてRPA開発の経験を積むと良いです。
転職せずにRPA開発経験のキャリアを持てるので、リスクの低い手段といえます。
まとめ
- RPAエンジニアの仕事は、RPAの開発と運用・保守、RPA開発のトレーニングがあります。
- RPAエンジニアに必要なスキルは、ロボット化する業務の知識、ヒアリング力、設計書作成力、、RPAツールの開発スキル、RPAを動作させる環境すべての知識、テスト設計書作成や実施スキル、移行スキルです。
- RPAエンジニアは、RPA市場が拡大により需要が増えると想定されるので、将来性はあります。
- IT未経験でもRPAエンジニアになれますが、転職する場合は年齢(若さ)が重要なので、早く転職活動することをおすすめします。
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